この講義で学ぶこと

  • 「自分で楽しむ画像」と「人に渡す画像」では仕上げの基準が変わることを理解する
  • 販売物(=対価をもらって渡すデジタルデータ)として最低限ととのえたい点を知る
  • 第10章のこれ以降(形式・解像度・サムネ・品質チェック)の全体像をつかむ

対象者

  • 画像を生成できるようになった人(第3〜9章のいずれか)
  • 作った画像を「人に渡す・販売する」ことを考え始めた人

事前準備

  • 自分で生成した画像が数枚あること
  • 第9章までの内容(生成・仕上げの基礎)

本文

販売物とは、対価(=代金)をもらって相手に渡すデータのことです。自分だけで眺めるなら多少の粗(あら)は気になりませんが、人に渡すと「お金を払う価値があるか」という目で見られます。

まず結論として、販売物には「破綻(はたん/=形が崩れている部分)がない・指定どおりのファイルになっている・気持ちよく受け取れる」の3点が必要です。

理由は、買い手が困らないようにするためです。たとえば手の指が6本ある、文字が読めない形に崩れている、といった破綻は買い手の不満につながります。

仕上げで意識したい基準(基礎):

  • 大きな破綻がない(顔・手・体の形が不自然でない)
  • 余計な写り込みがない(意図しない文字・ロゴ・透かしなど)
  • 指定したサイズ・形式になっている(次の講義で扱います)
  • 全年齢で安心して見られる内容である

なお、販売できるかどうかは作品の出来栄えだけで決まりません。使ったモデルやLoRA(=追加学習データ)のライセンス、出品先の規約など、権利・規約の確認が必要です。これは第11〜12章でくわしく扱います。

手順

  1. 渡す予定の画像を等倍(=拡大せず実寸)で表示する
  2. 顔・手・体の形に大きな崩れがないか見る
  3. 意図しない文字・ロゴ・透かしが入っていないか確認する
  4. 全年齢で問題ない内容かを確認する
  5. 気になる点があれば作り直すか、その画像は販売物から外す

よくあるつまずき

  • 「縮小表示だときれいに見えたのに」→ 原因: 小さく見て粗を見落とした → 対処: 等倍で確認する
  • 「どこまで直せば合格か分からない」→ 原因: 基準があいまい → 対処: まず「大きな破綻がない」を最低ラインにする
  • 「出来は良いのに販売してよいか不安」→ 原因: 権利・規約を未確認 → 対処: 第11〜12章で確認してから判断する

実践課題

実践課題:手持ち画像を販売基準で見直す

  • 目的: 販売物としての最低基準で画像を見られるようにする
  • 取り組む内容: 手持ちの画像3枚を等倍で見て、破綻・写り込み・全年齢の3点を確認する
  • 成果物: 3枚それぞれの「合格/要修正」のメモ
  • 所要時間の目安: 10〜15分
  • できたの判定: 3枚を3つの観点で判定できた
  • ヒント: 迷ったら「お金を払う相手が困らないか」で考える

チェックリスト

  • ☐ 自分用と販売用で基準が違うことを説明できる
  • ☐ 「大きな破綻がない」を最低ラインとして確認できる
  • ☐ 販売可否は権利・規約の確認が必要だと理解した

商品化前チェックリスト

販売や公開を検討する前に、以下を確認します。

  • ☐ 使用したモデルの規約を確認した
  • ☐ 使用したLoRAの規約を確認した
  • ☐ 素材や参考画像の権利を確認した
  • ☐ 販売先サービスの規約を確認した
  • ☐ 画像に文字崩れやロゴ混入がない
  • ☐ 手指・顔・体の破綻が目立たない
  • ☐ 誤解を招く表現がない
  • ☐ 収益や効果を保証する説明になっていない

このチェックは、販売できることを保証するものではありません。最終的な判断は、各サービスの規約と権利関係を確認した上で行ってください。この講座は、販売可否や収益を保証するものではありません。

次に見る講義

【ch10-02】ファイル形式・解像度・命名

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